濱沖敢太郎のブログ

濱沖敢太郎(教育学)のブログです。主に研究教育のメモとして使おうと思っています。

日記230106

前に挫折した一冊に再チャレンジ。

 

前回は5章で心が折れたんだけど、今回はひとまず全体に目を通せたからえらいぞ自分。ただし、欠測と関係なくわからない時系列データとパネルデータの2章分はキレイにとばした。

 

ちなみにRのバージョンアップに伴って、手もとのパソコン(4.2)では使えなくなってるパッケージもちょこちょこいた。そのあたりはまたかなり心の余裕がある時に勉強する。

とりあえず、やってやったぜの満足感が残っているうちに6章まで復習します。

 

 

 

日記221117

原稿が一個できたのでごほうびで読む。

 

院生の時に加藤・山田・川端(2014)を読んで途中で挫折したので(何をやってんだお前はとかいうツッコミは無し)、まずは読み終えたことが奇跡。理論→実践→理論→実践、という章構成に助けられた感はある。後は分からないところはとりあえずそのままでいいやのあきらめモードが適度に身についたということもあるかもしれない。

 

 

 

 

日記221110

合間合間と思ってたけど、とても勉強になるしおもしろかったので、あっという間に読んだ。

 

まず、「はじめに」で「本書で取り上げる大きなテーマは,「大学受験における共通テストを年複数回行う制度を実現することは可能か,またその社会的意義は何か」です」とあってその時点でインパクト大。大学入試制度をめぐる議論に関して自分が無知ということなんだろうけど、そんな展開考えたこともなかった。

それで全体を読んでみて冒頭の問いに自分は「やめとこか...」としか思わないんだけど、この本がいいなと思うのは、テストに関する技術的可能性と課題をていねいに挙げてくれているところ。ちゃんと考えようと思ったらこれだけの論点があ・り・ま・す・よ・ね!みたいな迫力がすごい。

標準化なりIRTなりについては、最低限の用語はなんとなく知ってたけど、それらが具体的なテスト設計にあたってどんな論点を生んでいくのかみたいな話がたくさんあって、テストと入試全般の理解が進んだ。本全体としても第Ⅱ部がテスト理論、第Ⅲ部が入試への応用という構成になってるので、読み直すとき行き来しやすいと思う。

以下の記述が印象に残ったので引用しとく。

表4-1(濱沖注:標準化テストの入試や教育への活用の可能性をまとめた表)はある種の理想を述べたものですが,それが実現可能であるかどうかについて,テストや調査の目的に照らしてきちんとした判断がなされることは,制度設計上,絶対に避けて通れないのです。そしてその過程で,実はこれらの理想がかなえられないことが,明らかになるのかもしれないのです。

 

 



日記221107

研究会の予習でパラパラ読んだ。

 

教育財政の論じ方みたいなのは大事だと思いつつよくわからないまま。なんか引き金がほしい。

 

 

 

日記221101

とりあえず、第1部まで。

 

論文を書くフェーズのことを考えると、というかそれで迷子になってるので、7章の「論を立てる2:先行研究との関係」の部分は関係にもいろいろあると思うので、もっといろいろ教えてほしくなった。が、それは第2部の役割ということになるのかもしれない。

歴史家としてきちんとトレーニングを受けたことがないので&自分の対象を歴史として扱っていいのか(というよりかは扱えるか)というのは結構難しい問題な気がするので「とりあえずはじめてごらん」的な方針で、かつその手ほどきも簡単にしてくれるのはいろんな意味でとてもありがたかったです。

 

 



日記221017

全部は読めてない。

 

金子本から何がどうしてこうなったのか、というのはもう少しゆっくり考えたい。

 

 

 

 

日記221014

諸々あってあまり時間がとれず、読むのに1週間くらいかかってしまった。でも飽きずに読めた。

 

頭から読み進めていて、第3部より第2部の方がおもしろいなと思って読んでいて、その理由は関係者の仕事の様子が透けて見える、より具体的には指導主事にどんな仕事を期待するのかみたいな部分が書かれているのに対して、3部では異動の話がメインなので管理職への昇進みたいな話はあっても教員の仕事そのものにフォーカスする話が少ないからかな、と最初は思っていた。おもしろく感じる理由と関わって、2部と3部の話はどんな関係にあるんだろというのは気になった。

けど、「おわりに」を読んでみるとおそらく上のような感触は半分正しい、半分間違っているという印象を持った。つまり、そもそも第2部でピックアップされた自治体は教育事務所の大規模な再編が行われたところなので、仕事の性格みたいなものが問われざるを得ない。一方で第3部で取り上げられたところは、必ずしもそのような組織機構の変化がないor論文として焦点化されていないので、仕事の仕方が浮き彫りにならずおもしろくなく見えてしまう。ちなみに、69ページの都道府県別教育事務所数の変遷のグラフは読者にやさしくなさすぎるのでどうにかしてほしかった。

ふりかえって、じゃあ第2部で「指導主事の仕事」がわかるのかというと(それが論文の課題ではないのは分かりつつ)そうではなくて、それは数少ない先行研究として挙げられている堀内孜の一連の論考、これには金子編著『学習指導要領の定着過程』所収の論考も含まれていて、当該編著を読んで抱いたのと同じような僕の側の興味関心というかバイアスみたいなものがあるんだろうなということをあらためて感じた。

自分の知識に関して言えば、分権改革と言えば「国と都道府県の関係」みたいなことがまず思い浮かぶ程度で、一方で「都道府県と市町村の関係」については少人数学級のような特定の施策に限定された問題しか知らなかったので、具体的な事例をていねいに参照しつつ総論としての見通しもかなり分かりやすくて、とても読みがいのある1冊だった。